夏井いつきの世界一わかりやすい俳句鑑賞の授業

著者:夏井いつき
発行所:PHP研究所
印象に残ったこと:
俳句をはじめると、心も体も健康になる
二つの力(俳句を作る力、俳句を読み解く力)で俳句は上達する

「尻から俳句」の作り方
下五:五音の普通名詞を見つける(例:腕時計)

中七:描写する七音を考える(例:時の止まった)

上五:五音の季語と取り合わせる(例:蝉しぐれ)
※季語は「上五」に入れる
→蝉しぐれ時の止まった腕時計

「十二音日記」の作り方
五音か七音の言葉、もしくは五音か七音になりそうな言葉を探す

上記を「五・七」「七・五」の十二音にふくらませる

心情に合う五音の季語と取り合わせる

例:早弁を五分でかっこむ 春疾風(はるはやて)
春の花 タイトル決めてゲラを出す

俳句を読み解くときのポイントは、(1)解釈(俳句の直訳)→(2)鑑賞という順番を意識する

歳時記で季語を調べてみる

動物の季語は、(1)繁殖の時期、(2)食べておいしい旬の時期

句の主役を考える

季重なり:複数の季語がある

三大季語:雪(冬)、月(秋)、花(桜)(春)

季語には、「本意(ほい):季語がもともと持っている情報」がある

助詞
に:存在している場所
を:動作のkeikaする場所や空間
へ:動作の行われる方向

句またがり:リズムの切れと、意味の切れが、ずれている型
例:万緑の中や 吾子の歯生え初むる
↓       ↓
色 <対比>  大きさ

切れ字:文語(文章を書くときにもちいられる書き言葉)
例:風鈴や時の止まった腕時計

自由律:定型(五・七・五のこと)にとらわれずに作られた俳句のこと
例:分け入っても分け入っても青い山(無季)

助詞「で」:場所、原因
例:まっすぐな道でさびしい

助詞「ば」:(1)確定条件(原因・理由)⇒~ので、(2)偶然条件⇒たまたま、(3)恒常条件⇒いつも

助動詞「なり」:(1)伝聞・推定、(2)断定

俳人の人生を知ると、俳句の印象が変わる

俳句には、春、夏、秋、冬、新年の五つの規制がある

一物仕立て(季語のみ) 例:去年今年貫く棒の如きもの
取り合わせ(季語+ほかの要素)

俳句とは、十七onの「なぞなぞボール」
読み解くためには、俳筋力が必要