健康になる技術大全

著者:林 英恵
発行所:ダイヤモンド社
印象に残ったこと
健康になる技術とは、健康でいるために必要なことを実践するスキル。
健康になるために「WHAT(何)」を「HOW(どのように)」行ったら良いのか、自分の環境や特性(弱点・強み)に合わせて実践する技術。
「真」の健康法を見極め正しいとされる健康法を知り、正しい健康法を実行し、続ける技術。
「こうすると良い」という結果(エビデンス)が蓄積されている正しい健康法
「科学的根拠に基づく治療(Evidenced-Based Medicine・エビデンス ベースと メディスン)で客観的なデータ(エビデンス、最新かつ最適な知見)。
エビデンス(科学的根拠)には、強弱がある。
エビデンスのピラミッド(福井 次矢 エビデンスに基づく診療ガイドライン 日本内科学会雑誌2010:第99巻(第12号)
1)複数の研究の総合的なレビュー(メタアナリシス・系統的レビュー)
2)無作為に割り付けた研究(ランダム化比較研究)
3)前号比較・準実験(対象群がるもの)・観察研究
4)事例やケース
5)専門家個人の意見・動物実験・試験管での研究
健康寿命(人が日常的な生活を、健康で自立した状態で遅れる期間)は、日本人男性72.68歳(平均寿命81.41歳) 2019年
女性(75.38歳(平均寿命87.45歳) 2019年
従って、自立できない(医療や介護を日常的に受けて過ごす)期間が訳0年ある。
日本人の半数が、三大死因(悪性新生物、心疾患、老衰)のいずれかで亡くなっている。
死因リスクは、死亡者数の多い順で、 以下のリスクの複合的なリスク、たばこ、高血圧、運動不足、高血糖、塩分のとりすぎ、酒の飲みすぎ、・・・
個人の健康や健康に影響する生活習慣は、その人が置かれている社会・経済的な環境や、一人ひとりが所属する組織に大きく影響される。
健康とは単なる病気がない状態のことではなく、幸せやジブンんが生きる意味を見出しながら、より満ち足りた状態で生きることこそが、これからの本当の意味での健康である

健康習慣を変えたい時に、知らないうちに自分の行動に影響を与えている考え方の癖、自分が選択する行動の正当化(認知不協和)、周りがやっているから大丈夫と思う(バンドワゴン効果)、目の前の行動があまりにも些細なことに感じられて行動効果を結び付けられない(ビーナッツ効果)、強制されたり押しつけられると逆のことをしたくなる(リアクタンス)、感情や直感的な判断による物事を決めたり、行動したりすること(直感的な判断・メンタルショートカット)に気づくことが大切。

習慣化することが実は一番楽である。一度習慣になれば、その行動はを考えなくても「自動的に」行えるようになる。
習慣を身につけるには、平均2か月かかる。
習慣は4つのステージを経て身につく。
決意、行動、行動の繰り返し、習慣の形成。

食事の考え方として、
①何か1つ食べれば病気にならないという考え方から脱却をすること。
②1つの病気を予防する考え方から、健康でいるための発想へ・食事に関して何をめざすのか改めて確認する事
③食事の話でありがちな飛躍に気をつけること
が大切である。

運動だけが体をうごかくことではない。
「体を動かすこと」(身体活動)には、「運動」に加えて、生活や家事などの日常生活における労働、通勤、通学など(生活活動)も入る。
運動をしないと、人間が「死ぬ」原因にもなる。
4タイプの運動
①有酸素運動(ランニング、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、ヨガ、ダンスなど)
②筋力増強運動(ウェイトリフティング、ダンベルの上げ下げ、スクワット、腕立て、腹筋など)
③柔軟運動(ストレッチ、ヨガ)
④バランス運動(太極拳やヨガなどの重心運動、体の重心を使って安定性を保ちながら行う運動、バランスボールを使って体幹を鍛えること)

睡眠は、体の健康や、脳と感情の健康的な状態を保つため、まだ、起きている間の生産性と深くむずびついており、重要。
個人レベルでできることは、
①起きる時間を一定にする
②口に入れるものに気を配る
③心地よく眠れるための体を動かす習慣を作る
④心を落ち着ける「儀式」をする

ストレスに負けずに心を休めることが大切
ストレスが、健康的な習慣の邪魔をし、不健康な習慣を助長する大きな要因になる。
短期間に起こり、何か障害を乗り越えたりするために力を発揮するストレスのことを、ポジティブなストレスという意味の「ユーストレス」と呼ぶ。
長居間続く、過剰なストレスで、受け入れたり乗り越えようとする力を奪うようなものを、ネガティブストレスという意味の「ディストレス」と呼ぶ。
ストレスへの対応としては、①仕事を変えられないならやり方を変える、②家事の時間を減らすよりも女性の負担感をなくす(分担感)、③人と比べることをやめる、④ストレスに対応するリラクゼーションレスポンスの力を使う、⑤体を動かす、⑥つながりの力を利用する

感情が健康を作る
感情が、何かするための「きっかけを作る」意思決定に直接影響を与える。
感情が、習慣を「維持する」ための意思決定に影響を与える。
健康に良い感情とは、「プライド(誇り)」、「感謝」、「幸せ」

健康について考えることは、自分の命や、人生と向き合うことでもある。

感想:健康習慣を変えられないのは怠け者だからでも、意志が弱いからでもない。
最先端のエビデンスに基づく、科学的に正しい「健康になる技術」の身につけ方がわかる。

感想:なるほどと思われる部分も多いが、科学は思ったより白黒はっきりしていなくて、明確に白黒をつけるのは難しいと感じた。
単純に何かをすればよいということではなく、やはり、総合的に、睡眠をしっかり摂り、しっかり食べて、しっかり運動することが大切と感じた。

以上

 

 

 

 

 

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