世界2.0 メタバースの歩き方と創り方

著者:佐藤航陽
発行所:幻冬舎
印象に残ったこと:
メタバース(metaverse)はインターネット上に作られた3D(3次元)の仮想空間である。
メタ(meta=概念)を超える(上位概念のこと)+ユニバース(universe = 宇宙)を組み合わせた造語である。
:ゴーグルをつけて、VR(Vertual Reality、バーチャル・リアリティ)によって形づくられたアナザーワールド(もう一つの世界)。
2003年にリンデンラボが「セカンドライフ」(メタバースのひとつ)をリリースしたが、通信速度が遅くて失速した。
タイミングが重要。セカンドライフのように早すぎてもだめ。メタバースは、今がタイミング。

テクノロジーの役割とは既得損益の民主化である。一部の特権階級だけが独占していた能力を民主化すること。

メタバースというのは世界を創造するという「神の民主化」である。

メタバース革命とは、単なるVR技術の革命ではない。
革命の本質は、①コンピュータの性能、⓶通信速度、3DCG技術の3つの進化が相まった「インターネットの3次元化」の革命である。

メタバースは、ブロックチェーンやNFT(Non-Fungible Token)と相性がよいかも知れないが別物である。
NFTは、代替性トークンで、オンライン上の画像や動画や音声などのデジタルデータを、現実世界のトレーディングカードやグッズのように発売したり流通させたりするための技術である。

Web3とは、「ブロックチェーン技術などを基盤とした非中央集権的なインターネット」を指す。

「マトリックス」や「「竜とそばかすの姫」はメタバースをテーマとした作品である。

世界とは、視認できるビジュアルとしての「視空間」と社会的な機能と役割を持つ「生態系」が融合したものである。
人間の目に映る視空間を要素分解すると、さらに、「人間(アバタ―)」と「景色(フィールド)」の2つに分けられる。

ミラーワールド=平行世界の実現:現実世界と仮想世界が、合わせ鏡で映したようにそのままそっくりコピーされる、その仮想世界を「ミラーワールド」と呼ぶ。

生態系の特徴は、自律的、有機的、分散的であること。

生態系には、2つのタイプの参加者である生産者(価値を作る人)と消費者(価値を感じる人)が存在する。生態系をつくるには、生産者と消費者を作ることが必要である。

世界を作ることが未来の仕事となる。

人間に残された最後のフロンティアは宇宙空間と仮想空間である。

宇宙の本質は、「粒子」→「場」→「情報」(ホイーラーの仮説)

量子コンピュータ:量子の重ね合わせや用紙もつれといった量子力学的な現象をもちいて作られる次世代のコンピュータ。

機会を作り出す機械・世界を創り出す世界
メタバース領域において最もインパクトが大きいのはAIとの融合である。
システムを作り出すシステムは、AIを作り出すAIとも言え、機械は自己進化・自己再生産、自己複製を行うようになり、生命のように勝手に増殖している性質をもと始める未来が創造できる。

バーチャル・タイムトラベル

世界の真実は自分の目で確かめるべき。

感想:メタバースの世界をウォッチし、場合によっては活用していくことが今後必要になると感じる。