CharGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック
著者:山田 優
発行所:(株)アルク
印象に残ったこと:
機械翻訳とChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)を使いこなして、英語(外国語)の壁を乗り越えるためのエッセンスを記載
翻訳には正確性(情報が事実に基づいている)と流暢性(その情報がどのように伝達されるか)が必要
ニューラル機械翻訳では、単に、「正確性」が向上しただけでなく、「流暢性」の観点から各段の進歩を遂げた
機械翻訳の誤訳率は10%以下
日本語→英語のアウトプットの実力はTOEIC960点以上
機械翻訳とビジネスパーソンとの間で、正確性より流暢性の差が大きい
正確性の差はほとんどなく、流暢性は、機械翻訳の方が高い
したがって、機械翻訳を活用した方が、ネイティブ話者にも伝わりやすい
機械翻訳(MT):高速で大量のテキストを翻訳するのに適している
大規模言語モデル(LLM):より深い文脈理解と対話型の要求に対応
ChatGPTはプロンプトによって、翻訳をカスタマイズできる
プロンプトによって、翻訳結果の確認も可能になる
適切なプロンプトをかくためには、メタ言語能力が必要
言語というのは、2つの要素で捉えられる
「命題」:言いたいことはなにか、いわゆる情報に関すると、正確性
「モダリティ」:それをどう伝えるかに関係する、言い方、流暢性
正確性エラーの原因
係受け:かわいいハンバーガーを食べる少女、ハンバーガーを食べるかわいい少女
うなぎ文:私はうなぎです
照応:これ、それ、あれ、とか彼、彼女、彼自信、彼女自身のような言葉、代名詞のようなもの
あいまいな語句:退職(あいまい、定年退職でも、転職でも使われる)→retire(定年退職、転職には使わない)
文化依存の表現:同じ釜の飯を食べた仲、手を切りました
日本語的な表現:異文化コミュニケーションに関係する事柄
語用論的意味
情報構造
詩的効果(韻)
前工程で設定すべき翻訳仕様
翻訳の目的、対象続者を設定する
英語のレベルを設定する
用語を指定する
後工程で行う翻訳結果の確認項目
正確性エラーはないか
流暢性エラーはないか
英語レベルに問題はないか
指定用語通りに訳されているか
前工程
翻訳プロンプトの例
翻訳のスタイルを指定
テキストの種類を指定
翻訳文の最終形式を指定する
特定の翻訳手法の使用を指定
翻訳者への特別な指示を指定する。
後工程
テキスト全体の一貫性を確認
翻訳が原文の意味を正確に表現しているかを確認
翻訳が適切なレジスタを使用しているかを確認する
翻訳がターゲット言語の文化的なニュアンスを適切に取り入れているかを確認
出力結果を確認する←ChatGPTにやらせることが可能
翻訳は単純に技術に置き換えられないが、AI技術の進化により、中級レベルの翻訳者が影響を受ける可能性はある
人間とテクノロジーと協働することで新たな価値が生まれる可能性を念頭に置き、都医に対して向き合うことが重要である
考察:この本は、翻訳に関して記載されているが、ChatGPTの活用に関しては、翻訳以外にも同様の考え方が適用できるように思われる。